サウジアラビアへの輸出に必要な認証とは?SABERとSASOの違いを解説

サウジアラビアへ商品を輸出する際には、現地の荷受人が適切な認証(SABERまたはSASO)を取得していることが不可欠です。誤った認証を選んでしまうと、貨物が国境で差し止められ、通関が遅れるだけでなく、余計なコストや時間のロスにつながる可能性があります。

本記事では、輸出業者や物流担当者が混同しやすい「SABER」と「SASO」の違いについて、わかりやすく解説します。

SABER vs. SASO:どちらの認証が必要?

サウジアラビアの製品適合制度は年々進化しており、現在では主に2つの認証システムが存在します。それが「SABER(サウジ製品安全プログラム)」と「SASO(サウジ規格・計量・品質機構)」です。現在では、SABERがほとんどの製品に対する主要なデジタル認証プラットフォームとなっていますが、一部の企業では依然として旧来のSASO認証と混同してしまい、通関の遅延や追加コストを招くケースが後を絶ちません。

SABERとSASOの違いを正しく理解することで、スムーズな通関を実現し、コンプライアンス違反や不必要なトラブルを未然に防ぐことができます。

本ガイドでは以下のポイントを中心に解説します:

  • 自社製品に適用される認証制度の見極め方
  • 費用・申請プロセス・必要書類などの主な違い
  • よくある認証ミスとその回避方法

SABERとSASOの違いを明確にし、安心してサウジアラビア市場へ輸出できる体制を整えましょう。

SASOとは?サウジアラビアの国家規格機関

SASO(Saudi Standards, Metrology and Quality Organization/サウジアラビア規格・計量・品質機構)は、製品の品質・安全性・国内規制への適合を確保するために設立された、サウジアラビアの国家規格機関です。電子機器や玩具、建設資材、自動車部品など、幅広い分野において技術基準を策定し、輸入品および国内製品の規制を担っています。

製品適合におけるSASOの役割

SABERが導入される以前、SASOは製品認証の中心的な役割を果たしていました。主な機能は以下の通りです:

  • 安全・品質基準の策定:サウジアラビア国内で販売される製品に対する技術的要件を定義
  • 適合性評価の実施:試験機関による検査やラボテストを通じて製品の適合性を確認
  • 証明書の発行:基準を満たした製品に対して「SASO適合証明書(CoC)」を発行

しかし、2019年にSABERというデジタル認証プラットフォームが導入されて以降、SASOによる従来型の認証は段階的にSABERへと移行しています。そのため、現在ではSASO認証は必須ではなく、ほとんどの製品でSABERを通じた認証取得が求められています

SABER証明書とは?デジタル化された輸入認証の新基準

SABER(Saudi Product Safety Program)は、サウジアラビアの輸入コンプライアンスを大きく変革した、政府主導のデジタル認証プラットフォームです。これは「ビジョン2030」の一環として2019年に導入され、サウジ市場に流通する製品の登録と適合性評価をオンラインで効率的に管理することを目的としています。

SABERの主な特徴

  • デジタルファースト:すべての申請・承認プロセスがSABERポータル上で完結
  • ほとんどの製品に必須:従来のSASO認証に代わり、現在はSABERが主流
  • 二段階認証制度
    • PCoCProduct Certificate of Conformity:製品ごとに取得
    • SCoCShipment Certificate of Conformity:出荷ごと(BL毎)に取得
  • 迅速な処理:従来のSASO認証と比べて、認証取得までの時間が大幅に短縮

SABERの運用フロー

  1. 製造業者または輸入業者がSABERシステムに製品を登録
  2. 必要な試験報告書や技術文書を提出
  3. 製品ごとにPCoCを取得※必要な場合のみ
  4. 出荷ごと(BL毎)にSCoCを申請・取得

SABERは、従来のSASOシステムと異なり、以下のような利便性を提供します:

  • ✓ 申請状況のリアルタイム追跡
  • ✓ 書類処理の自動化
  • ✓ 適合要件の明確化

SABERの対象外となる製品

  • 特別経済区向けの出荷品
  • 一部の軍事・防衛関連品目

SABER認証かSASO認証か?判断のポイントは3

製品がSABER認証またはSASO認証のどちらを必要とするかは、以下の3つの主要な要素によって判断されます。

1. 製品タイプ

SABER認証が必要な代表的な製品カテゴリ:

  • ✓ 家電製品
  • ✓ 家庭用機器
  • ✓ おもちゃ
  • ✓ 食品接触材料
  • ✓ 自動車部品
  • ✓ その他、ほとんどの小売商品

SASO認証が引き続き適用される可能性がある製品:

  • ✓ 特定の建設資材
  • ✓ 産業用機械
  • ✓ 特別免除対象の製品

2. 実施スケジュール

サウジアラビアでは、2019年から製品カテゴリごとに段階的にSABER認証への移行が進められてきました。2024年現在の状況は以下の通りです:

  • 新たに規制対象となった製品は、すべてSABER認証の取得が必須
  • 移行期間中の既存製品については、一時的にSASO認証が認められるケースもあり

3. 通関要件:港や地域によって異なる認証の扱い

製品がSABER認証またはSASO認証のどちらを必要とするかは、通関先の港や地域によっても異なります。

  • ジェッダ港・ダンマーム港:SABER認証の提出が厳格に求められます。SASO認証では通関できないケースが多いため、注意が必要です。
  • 特別経済区(SEZ:一部のケースでは、依然としてSASO認証が受理されることがあります。ただし、例外的な扱いとなるため、事前確認が重要です。

SABER認証・SASO認証の取得プロセス

ここでは、SABERおよびSASO認証の取得手順をそれぞれ簡潔にまとめます。

SABER認証の取得方法

アカウント作成

  • SABERポータルにて、製造業者または輸入業者として登録
  • サウジアラビア政府のビジネスポータルを通じて事業情報を認証

製品登録

  • 技術文書(試験報告書、製品仕様書など)を提出
  • 製品カテゴリーに応じた登録料を支払い

③ PCoC(製品適合証明書)の取得

  • 指定された認証機関が提出内容を審査
  • 標準処理期間:35営業日
  • 有効期間:1年間(多くの製品に適用)

④ SCoC(出荷適合証明書)の申請

  • 各輸入品の出荷情報を提出
  • 出荷ごとの認証料を支払い
  • 2448時間以内にSCoCを受領可能

通関手続き

  • サウジ税関にSCoCを提示
  • 規制対象製品にはSCoCの提示が必須

SASO認証の取得方法(該当する場合)

認定認証機関の選定

  • SASO認定の第三者機関(例:Intertek、SGSなど)を選択

製品試験

  • SASO承認の試験所で製品をテスト
  • 標準所要時間:23週間

書類提出

  • 以下の書類を添付して申請:
    • ✓ 試験報告書
    • ✓ 商業送り状
    • ✓ 製品写真

④ SASO CoC(適合証明書)の受領

  • 単一出荷に対してのみ有効

今後の出荷にも認証プロセスの再実施が必要

SABERおよびSASO認証は一度取得すれば終わりではなく、出荷ごとに必要な手続きが発生します。特にSCoC(出荷適合証明書)は毎回の出荷に対して取得が必要なため、継続的な管理が求められます。

SABERSASOの主な違いまとめ

比較項目SABERSASO
プラットフォーム完全デジタル物理書類が必要
有効期間PCoCは1年間有効出荷ごとに都度取得
試験要件初回登録時に試験報告書提出出荷ごとに試験が必要な場合あり

よくあるSABERSASO認証ミスとその回避法

サウジアラビア向け出荷で発生しがちな高コストなミスを以下にまとめました。これらを避けることで、スムーズな通関とコスト削減が可能になります。

1. SASOがまだ有効」と誤認する

  • 現実:現在、90%以上の製品でSABER認証が必須
  • リスク:SABER未取得の貨物は港で拒否され、再輸送や罰金の可能性も

2. 期限切れの試験報告書を使用する

  • SABER:通常、2年以内の有効な試験報告書が必要
  • SASO:出荷ごとに新たな試験が求められる場合あり

3. 製品登録を省略する

  • 忘れがちな手続き:
    • ✓ 出荷前の製品登録
    • ✓ **PCoC(製品)SCoC(出荷)**の両方の取得

4. 直前での申請

  • SABERは迅速ですが、以下の期間を確保するのが理想:
    • ✓ 初回認証:57営業日
    • ✓ 出荷承認:48時間以内

5. 表示要件の無視

  • サウジアラビアでは、すべての製品に以下の表示が義務付けられています:
    • アラビア語表示
    • SASO承認の安全マーク

まとめ:正しい認証でスムーズな輸出を

SABERとSASOの違いを理解し、製品や出荷に応じた正しい認証を取得することは、サウジアラビア市場でのビジネス成功の鍵です。特にSABERは今後ますます標準化されていくため、早めの対応と社内体制の整備が重要です。

サウジアラビアの製品認証要件は、正しく理解すれば決して複雑ではありません。現在ではSABER認証がほとんどの輸入品に必須となっていますが、一部のニッチ製品ではSASO準拠が依然として求められるケースも存在します。

これらの違いを把握し、製品や出荷先に応じた正しい認証を取得することで、スムーズな通関とコストのかからない輸出が実現できます。

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